2011/11/22

壁塗りについて

どうも、まだ咳が抜けない牛です。牛の咳ってどんな感じかって?人間とそんなに変わりませんよ。

さて、鳥牛之家は家の内壁はほとんど珪藻土クロスです。1カ所だけ4.5畳の和室の壁を、自分たちで塗ることになっていました。

しかし、壁塗りっていってもまあ初体験。(大体の人がそうでしょうが)
後に続く皆様のお役に立つかもしれないと思って、私にとっては壁塗りというものがどういうものだったか書いておきたいと思います。

私にとって壁塗りは大変でした。自分が何の作業が苦手なのかわからせられてつらいところもありました。でも、やってよかったと思いました。

***

1,何を塗ればいいのかわからない

必要な手段:建築士さんや工務店の人など教えてくれる人に聞いてみる・インターネットで見てみる・塗る素材を扱ってる会社の人に聞いてみる(その際2に書きました下地の板とかどの処理が必要かも同時に調べるといいと思います)


これは、漆喰と分類されるものとか珪藻土と分類されるものとかペンキ?と分類されるものとかいろいろあるみたいなのですが、まあそれぞれ効果が違います。

私たちが今回使ったのは「うま~くヌレ~ル」というどうも名前がなんらか損をしているように感じてならない漆喰です。多少の吸湿効果、ホルムアルデヒド吸着効果、防かび効果なんかがあるようです。
一番の特徴は石こうボードに※下地処理なしでぬれること。
(下地処理についてはまた下で書きます)

当初はDIY珪藻土の古参?「佐野の名水」という珪藻土を予定していたのですが、断念した理由は下地処理の回数です。あと、会社の人がすごい丁寧に説明してくれるのが逆に私とか頭ぱんぱんになっちゃって、そんな難しいの無理!ってなった。別にすごい綺麗にいかなくてもいいんだけど、どのくらい綺麗にいかないのかとかも初めてだとわからないし。何もわからないし。

他に雑誌ににも載ってたり、みどり建設のあさださんからもお聞きしたのは「ビーナスコート」っていう卵の成分がどうのこうのっていうペンキ(?)。評判いいらしいです。

さてどれを選んだらいいのか。まだ考えてみましょう。


2、下地処理ってなに?

必要な手段:下地の板がなんなのか知る。塗りたい素材にあわせて必要な処理を知る。処理に使う薬品とかもその素材の会社の人とか教えてくれるので聞いてみる。下地処理に必要な道具も教えてくれる。


まず、塗る下地が石こうボードなのかとか、合板なのかとか、それで随分変わってくるみたいなので建築士さんとか工務店の人に確認しましょう。
そして、それを確認したら塗りたい素材を売っている会社に問い合わせて、カタログを送ってもらったり、場合によっては電話で丁寧に説明してくれるので、塗る作業の全体の必要な素材とか、道具とか、日程を把握できるといいですね。
ホームページの説明だけだとこっちが勘違いしてたり、ぶっちゃけよくわからんところが多かったので、下地処理も教えてくれるので直接問い合わせたほうがよいかもと思います。

さて・・・

下地の素材や状態によって随分変わってくるようなので、ここは私たちがやった新品の石こうボードの場合を書きたいとおもいます。

石こうボードの場合、ボードの継ぎ目が筋になっているのでそこにまずパテを塗って、ビスのところもパテを塗って、たいらにします。今回は私たちはクロス屋さんがそれをやってくれたので非常に楽でした。感謝です。
自分たちでやる場合は、多分これで一日かかるのだと思います。渇いたら紙やすりなんかで少しなめらかにするという話しも聞きました(やらなかったですけど)。

ただ、「佐野の名水」を使いたい場合はこのパテ処理から佐野の名水を使わないと吸水率がどーたらこーたらでできあがりがぼこぼこになるそうなので、一つ下処理の手間が増えます。NGUという粉の薬を一人が溶いて一人が塗りながら、パテ部分によく塗り込んで渇かしてね、とのことでした。
めんどくs・・・。
やる前に、パテ処理も同じ素材じゃないと面倒くさいことになるかどうか、塗りたい素材によって確認したほうがよいかと思います。

また、今回私たちはこれもやりませんでしたが、「ファイバーテープ」という養生テープとは違うテープを渇いたパテの上から貼り付けるという作業も、これは下地が何かというより塗る素材によっては必要なようです。

そして、うま~くヌレ~ルではない珪藻土とか漆喰を塗る場合、たいてい必要になるのがシーラーと呼ばれるすでに液体になっている薬品(希釈が必要なものもあり)だそうです。これを、施工する部分全体に刷毛等で塗る作業でたぶん一日・・・渇かないと上に本塗り出来ないそうなので。
私たちはこれも大変そうだったのでうま~くヌレ~ルを使ったわけですね。

シーラーが渇いたら、塗りたい素材に入るというのが順当なようです。


3,養生を忘れてはいけない

必要な手段:養生とは何かを知る。必要な道具を知る。なるべく現場の人とかに聞いてみたほうがいいかも。隙間無く養生し汚さないという決意を固める。天井際とかは脚立がないと厳しいですよ。


養生はようするに塗るやつがついたらまずい柱とか上の木のとことか窓枠とかコンセントとか床との境目とか、とにかく全部保護することです。
床は今回私たちは工事用の養生を使わせていただき、+、ちょっと出てる床を広告の紙で覆ったり、養生テープで窓枠、木の柱や枠、床との境目など細かいところを養生した感じでした。
それでも、4.5畳で緑のビニール養生テープが一巻きと半分なくなったので、結構使います。
床も養生していないよっていう人は、養生テープとビニールシートが一体化したものが売っていたりとか、もしくは新聞紙でもできるそうです。

ちなみに養生テープですが、引っ越しの時とかにも使える緑のビニールでできたやつは粘着力が強いそうで、私たちはクロス屋さんに「これじゃ塗装が取れたり木が白木だから粘着がついてしまうかも」と言われました。取ってみたあと私見てないのですが、4日つけっぱなしにしてたけど、一応大丈夫だったみたいです。
(ネットで調べると紙のテープだとしみるとか書いてあるし、わからんのでこれも現場の人とかに聞きましょう。別に紙でもしみなかったですけど)

この養生という作業、案外忘れてるところがあったりとか、養生テープと木くずが仲良くなっちゃってはがれてきちゃったりとか、するのですが、一度ついて渇いちゃうとなかなか漆喰取れないので、容赦なく養生したほうがよいかと思いました。ここはつかないだろ、っていうところに、ついてゆく。


4、塗る素材を注文とかどうやるの?

必要な手段:欲しい素材がどこで売っているのか知る。自分たちでやる場合は最初から練ってある素材を使うと簡単だが、何キロでどのくらいの面積がぬれるのか大体めどをつける。塗る道具を知る。コテ、ローラー、材料をとるコテ板、また2,3,の下地処理や養生に必要なものも一緒に買えることが多いのでめどがついてるなら一緒に買うと楽かも。


てっきりこんな素材とかネットでしか注文できないだろうと高をくくっていたらうま~くヌレ~ルは島忠にあったという事実もあるので、近所のホームセンターとか聞いてみてもいいかもしれません。
ホームセンターは塗る素材を売ってるとこは、コテもコテ板もローラーもゴム長手袋も養生テープも、だいたい何でも揃っていました。
塗る面積は私はすごい難しいんでだいたいの表目安で頼みました。4.5畳で一面扉だからこのくらいかなーって、18kg。
家に届いてから現場まで運ぶのに一苦労でした。遠くなかったのでタクシー使いましたけど、自家用車がなくて現場まで遠い人は一考したほうがよいかと思います。腰を壊します。

私はこの時点で下地処理のこととか、違う素材でパテ処理したらこうしないとこの素材はぬれないよとか、いろいろ判明してパニクったわけで、ちゃんと下調べしていたら注文時面積に戸惑うくらいかと思われます。


5,塗れるの?

必要な手段:体力を維持する。追い詰められやすい人は日程に余裕を持って取り組めるようにしておく。養生を最終確認する。施主が施工する場合の説明書とか入ってるのでよく読んで、適当に忘れる。角の処理、もしくは窓枠や壁の枠の処理はコテよりもお好み焼きのハケみたいな、角をうまく塗れる道具があると初心者にはベスト。脚立が必要です。まだ電気通ってないところで作業する場合、夜になったら真っ暗だよ!

でも、塗れます。ゴム手袋と、天井を塗る人はゴーグル、マスク、それから素材をコテ板にとるお玉も持って行って、汚れてもいい服とかエプロンも装着しましょう。
ローラーで塗るかコテで塗るかはあなた次第ですが、とりあえず塗り始めたらひたすら塗るべし。最初から練ってある素材を使う場合お玉とか、何かすくえるものが必要です。
やわらかくて結構楽しいのでひたすら塗りましょう。ただ下の方と上の方は手の痛みとの戦いです。
換気と乾燥のために窓はなるべく開けて塗った方がいいとのことだったので、冬場は温かくして作業しましょう。

うま~くヌレ~ルの場合、下塗り(下地がみえるくらい薄く塗る)して、それが大体全体に塗り終わるころには窓全開でほぼ最初に塗ったところは乾燥してるので、そこから本塗りに入りました。
大人二人で12時過ぎくらいから作業して、下塗りが終わったのが15時・・・。そこから落ちてゆく太陽と戦いながら17時くらいまで頑張りましたが、残り5分の2くらいでタイムアップでした。
そう、秋はもう陽が落ちるのが早いのです・・・。

電気とか持って行ける人は持って行って夜も塗れると思います。
角は道具を工夫して、また作業時間も余裕を持って、あと養生が途中ではがれてきたりするとパニクるのでそのあたり確認しながら、できるとより楽しく作業できてよいかと思います。


***

その日なんかいろいろ疲れて風邪をひき今にいたっているわけで、実はその後平日に鳥の人と、志田さんも手伝ってくださって無事鳥牛之家の漆喰壁が完成したのですが、まだできあがりを見ることができていません。が、写真を見る限り良い感じです。

あれだけ養生が・・・ちょっと・・・ごほごほ、だったのにとりあえず良い感じになってるらしいので、一人体力のある人がいれば日数かかってもいいなら4.5畳くらいは塗れるものだと今回の体験から感じました。

私たちはなるべく平坦な感じを目指しましたが、模様つけたり、漆喰余ってればあとから補修できるのでいろいろやってみることもできそうですよ。

私にとっては、正直すごく大変で、本当わからないことを下調べするのが甘い自分とかを責めたりしてつらかったですが、なんか一回それまでの不満とか鳥の人にぶつけて喧嘩っぽくなったりとか、色々ありましたが、それはそれでその後からちょっとコミュニケーションが円滑になったし、それ含めて、作業してよかったと思います。
自分たちで塗った壁、というよりも、その日の思い出、っていうのがずっと覚えてるだろうなって思ったので。やってよかった、って。

ただ、日程に制約があったりとか、養生にしろ塗りにしろ素材を運ぶにしろ身体を使うので、そういうことがだめな人はやめておいたほうがよいと思います。あとわりと聞く人聞く人によって違うことをアドバイスしてくれたりとか(その人達が悪いわけではないのですが)するので、選んだりとか選択することにパニクる人も、結構つらいと思うので、適時誰かと相談するとか、いっそ投げるとかしながらできるとよいと思います。

私としてはやってよかったな、っていうところに落ち着いた壁塗りでした。

まとめ:
・下地や日程やどれくらい手間がかかりそうか下調べをちゃんとする。
・島忠とかホームセンターで売ってる素材も結構あるみたい。
・必要な道具なども一緒に買うことになるので調べよう。(コテ、コテ板、養生テープ、ファイバーテープ、シーラーなど薬剤等)
・その他自分たちで用意するものもあるよ(おたま、角仕上げ用の何か、脚立、照明、ゴム手袋など身体を守るもの)
・重いもの運んだり、壁ひたすら塗ったり、体力は使います。
・めったにやらない作業なのでぬたぬたしたものを塗りつける作業楽しい。
・いいこともつらかったことも印象深い作業にはなります。

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とりあえず、できあがった壁を生で見るのが楽しみな牛でした。

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